2013-01-01から1年間の記事一覧

四字断想

天変地異 地球温暖化。地震・台風の世界的な惨事。”天地は国の明鏡”だが。 時代分岐 良き時代の終わり。自由主義の危機。国力後退と財政破綻の進行。 慣性時代 人材不足、意識劣化、豊かさの裏返し・・。”何とかなるだろう”だけ。 構造問題 少子高齢化と国内…

中国の領土意識(2)

[政治]海に国境はない。船の航行は自由であり、誰もが漁獲し、鉱物を採取できる。但し例外がある。領海の内部には陸の主権が及ぶ。通常は沿岸線から12海里(22.2KM)が領海である。さらにその外側の12海里を接続水域(contiguous zone)と呼び、主権そのもの…

中国の領土意識(1)

[政治]中國3千年の領土意識が目覚めたのか、尖閣諸島に暗雲が立ちこめている。これから2回にわたり、尖閣をめぐる領有権紛争の現状をお伝えしたい>。尖閣諸島が日本領になったのは1895年。日清戦争の真っ最中だった。日本政府の主張によれば、日本は当…

アベノミクスの成績表

[経済]アベノミクス劇場が開幕して1年。その成績表。安倍、黒田のコンビで世界から注目を浴びているが、まだ結果は未知数。卒業できるかどうかもわからないし、下手をすると退学になるかもしれない。だから中間成績表。まずアベノミクス三本の矢のうち、”金…

クールジャパンに望む

[経済]安倍内閣が”クールジャパン”運動を展開しようとしている。クールとは「カッコイイ」の意味。このところ、日本の文化が世界的な人気を集めており、もっと世界に宣伝できるし、経済的な利益にも結び付けられる。それを官民で後押ししようという運動で、…

脱原発を阻むもの

[原発]小泉元総理が脱原発を唱えている。原発最大の欠陥は、核廃棄物の処理方法がきまっていないことだと発言されている。そんなことは初めからわかっている。それより元総理にお尋ねしたいことがある。原子力発電には2つの側面がある。”エネルギー”と国の”…

米国・超保守主義世代の台頭

[社会史ノート](前稿から続く) 2010年の米国中間選挙で”茶会(Tea Party)”という政治組織が話題になった。インターネットで結ばれた米国の若者のネットワークで、これが共和党の支持にまわり、与党の民主党が下院のマジョリティを失う原因になった。…

医療保険改革をめぐる闇

[社会史ノート]民主主義の総本山、米国の政治に、とんでもないことが起こっている。共和党が2014会計年度の暫定予算を承認せず、政府の機能が止まってしまった。さらに10月中に政府債務の累計が法律で定めた上限金額に達するのだが、その増額も認めよ…

過疎高齢化社会の無人ショップ構想

[過疎高齢化]TBSが「ガイアの夜明け」で”自動販売機戦争”を取材していた。その番組の後半で、過疎地の商店の店先に自販機を搬入するシーンがあり、ここで登場するのが原田英明。東北一帯を販売圏とする仙台の独立系自販機設置業者「デリコ」の社長である…

長いものに捲かれる仕組み

[リニア新幹線]これからの日本に時速500キロで走る鉄道が不可欠だろうか? 速ければ速いほどよいという意見もあろう。だが代償が大きすぎる。南アルプスの壁に全長50キロもの長大トンネルをぶちぬき、その掘削土で谷を埋め立てるという。残土量950万…

尖閣諸島の背後で

[政治]尖閣諸島周辺では、あいかわらず、中国側の挑発が続いている。しかし中国の領海侵入はあくまで挑発。中国の指導者は、軍事力で、日米に対し、劣勢にあることを知っている。だから、ぎりぎりまで挑発することはあっても、尖閣を日米安保の対象とすると…

シャドウバンキング

[経済] 中国人の不動産への執着はすざまじい。実際、中国の富裕層は、世界中の不動産を買い漁っている。たとえば、韓国の不動産市場では、中国人が最大の買い手である。特に観光地の済州島は、一定額を投資すれば「永住権」を獲得できるという政策が、中国人…

未富先老

[経済]中国・国家人口計画成育委員会は、これまで中国の合計特殊出生率(女性が一生に産む子の数。少なくとも2を上回らないと人口が減少する)は 1.8 というのが、中国政府の公式発表だった。だが、2012年夏、国家統計局が公表した数字はなんと 1.18 。…

時代の軌跡

[社会史ノート]そのあたりは、戦前から、高級住宅地として知られていた。該当の番地には立派な住宅が建っている。だが表札の名前がちがう。よく見ると、住宅と住宅の間をすりぬけるように、細い路地がある。その突き当たりに小さな玄関があり、「豊川」と表…

時テクの極意

[教育]人生を元気よく生き抜くために1 人生にはお金より”時間”が大切である。”時間”はお金を増やすが、お金は”時間”を増やしてくれない。2 子どもは”時間”の存在を意識しない。なぜなら子どもは今を熱中して過ごしているからだ。3 「したいこと」を明確に…

回転寿司の世界的迷走

[社会史ノート] 先回、世界をうならせたメードインジャパン大賞・インスタントラーメンを書いたが、その続編。 異論があることを承知で選んだ大賞だが、それにしても、日本を代表する食なら、ラーメンではなく、回転寿司じゃないかと主張されるむきもあるか…

メードインジャパン大賞

[社会史ノート]”20世紀の世界をうならせたメードインジャパン大賞”という調査がある。2007年に20歳以上の男女2千人に質問したものだが、これがおもしろい。異議、異論を唱えればきりがないが、まる一晩かけて議論しても、やっぱりきりがないところ…

未熟な日本の環境アセス

[リニア新幹線]環境影響評価法という法律がある。公企業、私事業を問わず、自然環境を改変し、大きな影響を与える事業について、あらかじめ環境への影響を予測、評価し、自治体や住民に提示、意見を求めるとともに、影響を最小にとどめるために、計画の改善…

ミドリムシが世界を救う

[社会史ノート]株に興味がある人ならユーグレナという会社を聞いたことがあるだろう。昨年12月末に上場し、株価の高騰が続いている、従業員40人のバイオベンチャーである。上場時の初値は、3900円だった。それが5月13日には16500円になった…

南アルプスはだれのものか?

[リニア新幹線]中央リニア新幹線は、超電導磁気浮上方式、軌道から浮上し、時速500キロで走行する。来年中に着工し、2027年に品川、名古屋間を完成する。だが、これからの日本に、時速500キロで走行する鉄道が必要不可欠だろうか?新幹線は品川を…

橋下のひとり芝居

[政治]維新の会の共同代表・橋下徹が沖縄を訪問し、普天間の米軍司令官に、日本の”風俗”活用を進言したのが事件の始まり。大阪での記者会見での橋下の説明。僕は沖縄の海兵隊、普天間に行った時に司令官のかたに、もっと(日本の)風俗業を活用して欲しいっ…

アベノミクスの結末

[経済]円安と株高。ここまではアベノミクスは大成功だった。この先、どうなるか?誰も予言しようとしないし、もちろん、私にもわからない。だがアベノミクスが何を考えているか、おぼろげながら、わかるような気がする。安倍首相の言う”3本の矢”のうち、と…

癌は切るな

[医療]近藤誠。ご存知でないかたも多いだろう。しかし、癌(がん)を宣告されたことのあるかたなら、ご存知のはずだ。1848年生まれ。慶大医学部卒業後、米国ロスアラモス国立研究所に留学。乳がんの乳房温存療法の先駆者である。慶大の放射線科講師をつ…

株式と賢者の石

[経済]話は350年前の英国にさかのぼる。アイザック・ニュートン(1642-1727)。言うまでもなく、万有引力の発見者。微積分法の発明者。近代物理学の基礎を築いた大学者である。ニュートンはまた政治家でもあった。愛弟子が財務大臣になり、その招聘で王立…

EV(電気自動車)革命(4)

[自動車]トヨタは、初めから電気自動車(EV)を選ばずに、ハイブリッド(HV)というバイパスを選んだ。ハイブリッドとは”混血児”という意味である。1970年代、米国のマスキー法をクリアするため、トヨタ内部ではガスタービン車を研究していた。ガスター…

EV(電気自動車)革命(3)

{自動車} パソコン故障のためアップロードが遅延したことをお詫びします。 いまEV(電気自動車)の搭載電池として、主流になっているリチウムイオン電池は、軽量、小型で、電気容量が大きいが、未解決の問題も多くかかえている。まず何よりもコストが高い。…

EV〈電気自動車)革命(2)

[自動車] 1990年、米国カルフォルニア州は、全自動車メーカーに対し、1998年までに、カルフォルニア州で販売する台数の2%以上をゼロエミッションカー、すなわち電気自動車(EVと略称)にすることを義務付けた。これにしたがって、1996年、G…

EV(電気自動車)革命(1)

[自動車]2012年、2年ぶりに、トヨタが世界生産首位のタイトルを奪還した。日本の経済にとって、これほどの朗報はない。2013年の世界一もまず確実。それも1千万台生産の大台を超えるかもしれない。もちろん収益も伴っている。お得意のコスト削減が実…

観光立国

[経済] ランザローテ島。ご存知ですか? アフリカ大陸西海岸沖に浮かぶカナリア諸島、その最北端に位置する島。面積が850平方キロ。ほぼ佐渡ケ島の大きさ。スペイン領だが、自治領として、事実上、独立している。ヨーロッパでは”大西洋のハワイ”と呼ばれ…

戦わずして中国に勝つ6つの方法

[社会史ノート]昨年10月に、産経新聞に掲載され、話題になった。中国の露骨な周辺侵犯を心配したクリントン国務長官が、北京訪問時、中国の指導者に対し、こう言ったという。「貴国がフィリピンやベトナム、日本と、”こと”をかまえるつもりなら、米国には…