2011-01-01から1年間の記事一覧

改革と再生の時

[教育]衰退の中での暗い年の暮れ。”栄枯は移る世の姿”の「荒城の月」のような感じだ。進化論とか循環論から堕落論の世の中。責務・実行・活気から程遠い日本人か。財政破綻、政治家の資質劣化、少子化の歪み、モラルダウン・・。基本問題が山積。改革と再生…

国債の計画的清算

[経済] 基礎的財政収支(プライマリーバランス)という指標がある。[税収ー歳出]を示した単純な指標だが、歳出には国債の償還費用と利子を含む。大きなローンをかかえているサラリーマン家計を例にとれば、生活費が月々の収入以下、ローンの元利返済が可能な…

日本が破産しているとしたら、それでも増税が正しいか

[経済] 前稿「経済学者を叱る」で書いたのは、グローバルな金融の暴走についてだった。日本でも、金融が非常におかしな格好で、国家財政を歪めている。大切な問題だから、皆さんに、しっかり読んでいただきたい。 日本は、GDP比の国債発行額が世界最大で…

経済学者を叱る

[経済] 経済学ほど役に立たない学問はない。これだけ世界の経済実態や制度が変貌しているにもかかわらず、いまだに1世紀前のケインズが第一線で活躍している。それどころか、ノーベル経済学賞の対象になった金融工学は、金融資本主義という災いのたねを世界…

大阪市民の選択は明るいニュース

[政治] 久しぶりに 明るいニュース です。大阪のダブル選挙で、「橋下徹と大阪維新の会」が、政官財の圧倒的な組織票に対して、勝利しました。市民は、既成の政治ではなく、若く、行動力があり、スピード感に溢れる政治を選んだのです。これがなぜ明るいニュ…

ドイツ人からの提言

(教育) 男の子の躾け方 あるドイツ人からの提言 クラウス・シュペネマン 光文社知恵の森文庫 著者のクラウスさんと、奥さんのとも美さんとは、留学先のシカゴ大学で知り合って結婚、日本に住んで、二男一女の親となった。今は全員が立派に成人している。ク…

道を誤ったら引き返す

[原発] 今年もそうだったが、来年も、全原発を止めたままで、全電力を賄うことができるかもしれない。もしそうなら、反原発市民派の主張するように、これから未来永劫、原発を使わないですむか? それはできない。原子力発電を火力で代替すれば温暖化ガスが…

日本は原子力を捨てられるか

[原発] 奇妙な話がある。福島原発の災害にもかかわらず、今年の夏、東電には充分な発電能力が残されていた。しかし東電は、あえて”節電”を呼びかけることにより、わざわざ”電力不足”を演出してみせた・・というのである。 節電しないと今夏大停電のウソ(週…

原子力に背をむけはじめた世界

[原発] IEA(国際エネルギー機関)の2002年需給見通しによれば、2030年の世界のエネルギー需要は66%増、地球温暖化ガスは70%増になるという(いずれも2000年比)。化石燃料に代わる大規模発電エネルギー源は原子力発電しかない。特に、…

原子力発電に未来があるか?

[原発] 原発の現状を調べていて驚いた。私には技術の細部を判断する資格はないが、大枠でみるかぎり、日本の原子力発電は、出口のない隘路に踏み込んでいるのではないか?原子力発電には、1960年代の出発時から、二つの問題が指摘されていた。ひとつは、…

TPP交渉=交渉の主役は国民だ

[TPP]1 東アジアをはさむ米中間の綱引きで、米国に対して、日本が初めて国益を主張できるチャンスがきた。外交の転機にしたい。2 外交交渉の内容を公開しないという常識は、日本にはあてはまらない。弱い交渉力をおぎなうことができるのは、国民の世論…

農に帰る運動

[農業] 山梨県北杜市増富地区。世田谷区の2倍の面積に人口600人。高齢化率が62%。耕作放棄地は農地の3分の2を占める。最盛期400人いた小学校の生徒が今は7人。典型的な過疎高齢化の山村だが、この村を生き返らせようと、曽根原久司さんが立ち上…

意識改革と連帯の行動

[社会史ノート]東京の街は過ぐる日と比べて特に変わっていない。しかし 内実と底流は大きく変容。天地人がおかしく天変地異が続く。これからどうなるのか、不安・不満・不信がうっ積。少子高齢化と豊かさの裏返しと意識の劣化他が進行。課題が山積し未解決の…

食の安全保障とは強い農業を育てること

[農業] お金さえあれば食は買える。ホリエモンに代表される飽食世代の食意識は甘すぎます。何も起こらなければそれでよいが、食という必需品は、長期的にも、短期的にも、騰落が激しく、かならず価格が急上昇する時期があります。早い話が天候異変はいつでも…

食の価格に鈍感な日本

[農業] 食を供給する耕地は、地球の水資源が制約されるために、もう大きく増えることはない、地球上の人口は、現在の70億人から2050年には93億人まで増えるが、人口増加を養う食の供給は、結局、化学肥料と品種改良による耕地の生産性向上に依存しな…

水資源不足で耕地は増えない

[農業] 10月8日の「世界人口の増加」の続き。 世界の人口は、1960年の30億人から、2011年の70億人まで50年間に2.3倍も増加しました。ところが、その50年間、農地の総耕作面積は減っているのです。上の図は総耕作面積と灌漑耕地面積の…

米国の所得格差

[格差デモ] 上のチャート(クリックで拡大)は「ウオール街を占拠せよ」の機関紙が掲載しているもの。アメリカ最上位の富裕層1%の合計所得が全所得の何%にあたるかを示している。驚いたことには、2007年の実績では、最上位富裕層1%の所得が、全体の…

10・29反格差デモに注目

[格差デモ]「ウオール街を占拠せよ」と、若者たちがニューヨークの公園にテント生活を始めてから、1ヶ月を経過した。日本のマスコミはこの事件を大きく取り上げようとしない。戸惑っているようにも見える。だが事件の意義はそんなに軽くない。世界中の若者…

あるもの、ないもの、なくてはならないもの

[教育]意識改革と意思表示。危機意識と問題提起から、次の段階へ移行するアクションの時。不安・不満・不平は「社会で解決」せざるをえなくなる。その意識と行動。日本の現状。”ない”ものを10個、”ある”ものの5個を下記に記した。「ない」 1 トップに人…

TPPではなく2国間品目別農業協定を

[TPP]TPPについて続けます。農業以外の自由化問題が大きすぎると書きましたが、肝心の農業についてはどうか? 農水省の予想によれば、TPPの実施で農業生産が4.5兆円減少(平成10年の農業産出総額は約10兆円)。 食料自給率 40%が13%に低…

TPPはコメの問題ではない

[TPP]経団連がTPP早期参加を政府に要請し、これに民主党内の農政派が反対して、賑やかになってきました。食糧安保の話を中断し、今日はTPPについて。私たち国民はTPPをコメの関税問題と理解してきました。しかし農業分野の自由化はTPPのごく一部…

世界人口の増加

[農業] これから、おりにふれて、「日本の農業をどうするか」について、書くつもりです。言うまでもなく農業は食の安全保障に関係します。まず議論に先立つのは世界人口増加の見通し。食の安全保障とは、世界の人口増加に、農業が追いついていけるか、の問題…

漢字離れと歴史の軽視

[教育]長崎外国語大学の光田明正学長から、時事通信社の「内外教育」を送ってもらった。その中に「初心に帰ろう」の記事。日本の問題は、漢字離れと歴史の軽視との指摘。この100年 「文明開化」→「科学技術振興」。「富国強兵」→「経済発展」の問題。”日…

家庭教育と企業教育

学校教育に続いて、5回目は、家庭教育と企業教育について書くことにする。意識の劣化→教育改革→日本の再生という考えの組み立て。教育が原点との認識。教育の問題は多様な見解があり。とはいえ諸問題を教育により解決は等しく承知のこと。”頑張る 懸命に勉…

大学教育の問題

教育理念 教育内容に続いて、4回目は大学教育の問題について書くことにする。”いかに小さくとも大学とはこれ如何に”。大学教育についても再考し改革するべき時。今の大学は人間形成も勉強もしない所。ひたすら遊びとクラブ活動と良き友との場の4年間。吉田…

人間教育の教育内容へ

教育理念・方針・政策に続いて、3回目は教育内容と教師資格について書きたく。先生と学校のレベルが低下。先生としての資質と必要条件の新たな基準を作るべき。教育・勉強・学習の中味について再考し、いわゆる「人間教育」をベースにしたものへ。何を教え…

教育理念・方針・政策の改革

先回の序論的なものに続く2回目。教育理念・方針・政策の改革について書きたく。終戦から65年が経過。時代と社会変化の中で、憲法と教育基本法他も見直すべき。意識の劣化は教育面も関与。無関心と無責任で自分のことだけを考える日本人へ。現役世代は戦…

再生のための教育改革

The darkest hour is that before the dawn ということが継続し加速している。政治・経済の一点突破による「日本のビジョン 希望の再設計」が急務の時。その一方で、時間はかかるが、日本人の意識改革と教育改革も必要だと思料。少子高齢化、日本経済の縮小…

予 告

来週から全5回の予定で「日本のビジョン・教育改革」をお送りします執筆者 新 実 則二 プロフィール 人事・採用・教育関係の仕事に従事 経営コンサルタントとして執筆の仕事 会社経営者を経て引退 現在無職 タイトル 「再生のための教育改革」

消費税増税は正しいか

9月17日のNHKスペシャル「政権交代2年、政治は“漂流”から抜け出せるか」を見た 。民主党、自民党から各2人、評論家が3人、近頃の政党の罵り合いから見れば、めずらしく正常で、国民感情にマッチした発言が多かった。これだけ国民感情を理解していな…